社会学習 体験談  かと


あれは忘れもしない、小学3年生の社会の時間のことです。
I先生(女性)が、パンを買ったとき、中にハエが入っていたことがあって、という話をしたのです。工場で大量生産される最近のパンには時たまこういうミスが起きると。それで、こんな風なことがあった人はありますか?とみんなに聞いた。みんなは少し考えて、そしてパラパラと手をあげました。はいはいはいー
「はい Uクン」
「はい。ボクは前にパンを買ったとき、糸みたいなのがはいってました」
はいはいはいー
「はい Kさん」
「はい、私はパンを買ったらカビがはえていたことがありました」
はいはいはいー はいはいはいー
みんな、くちぐちに答えていくのです。
私にはそんな目に遭った記憶は全くありませんでした。
買ったパンはすべてプンプンの匂いのするジャムパンだった(私はジャムパンが凄く好きだったの)し、食パンだってすべてきちんと耳のそろったものでした。
けど私は挙手したかったのです。
私もなにかこんなひどい目に遭ったということをみんなの前で述べて、おおーそれはひどい、そういってもらいたかった・・・。
「はい!」
ついに私は手をあげてしまいました。 
「はい、かとさん」
先生に指され私は席を立ちました。そして、「はい、私はこの前チョコレートパンを買ったら、中身がクリームパンでした。」と言ったのです。するとそれまでガヤガヤしていたクラスメイトも先生も、急に波を打ったように静かになってしまいました。なぜ?ラインぎりぎりの嘘だと思ったのに。こんなことだってあるはづ。不安な気持で私は先生の言葉を待ちました。すると沈黙を破り隣の席のFが言った。
「うっそだー」
その言葉をこれ幸いのきっかけに、とでも言うように、先生が私を無視し、はい誰かー他にいませんかー と言ったのです!笑 はずかしかった!すっごくはずかしかった!
いまわしい体験のひとつです。