しょこらっと・まりあ     詩  こまつ ゆめ子


洗濯物を干す母の
うすっぺらいノースリーブからのぞく
そのしまりのない二の腕の
100円均一で買ったという
毒々しい蛍光色の
サンバイザーのそれをみて
彼女の苦しみを
一体誰がわかるといえよう
懸命にしわをのばす
能面のようなその顔は
わたしになぜか
サンタマリアの面影を想起させる
宝くじが当たったら、何がしたい?
しまりのない二の腕で彼女はきいてくる
彼女は一体あと何回
家族の汚物を
洗い、
清め、
干し、
たたむのだろう
あと何回
家族のために
阿修羅の顔を
するのであろう