「参る」「いただく」などのへりくだる言葉(謙譲語)に、うやまいの意味の言葉(尊敬語)である「られる」をつける人がいますが、大きな間違いです。簡単に言うと、
●尊敬語…相手や相手の周囲につける言葉。
●謙譲語…自分のことや行動につける言葉。
●丁寧語…ちょっと言葉を整えたい時に使う言い回し。

例を使って考えてみると、このようになります。
◆仲の良い友だちとお昼を食べる場合は ⇒「何、食べる?」
◆あまり親しくない場合は ⇒「何を食べますか?」(丁寧語)
◆目上の人に話す場合は ⇒「何を召し上がりますか?」(尊敬語)
◆目上の人から「何にしますか?」と尋ねられた場合の返事として
⇒「○○をいただきます」(謙譲語)

目上の人に対して話すときでも、話の最初と最後を、最上級の尊敬であいさつすれば、あとは丁寧語でも充分。ポイントをおさえた使い分けの工夫をしましょう。
丁寧語
謙譲語
尊敬語
「言う」
言います
申す
おっしゃる
「行く」
行きます
参る
いらっしゃる
「食べる」
食べます
いただく
召し上がる
「見る」
見ます
拝見する
ご覧になる
「する」
します
致す
なさる
★職場でよく使う敬語
・相手の会社…御社、貴社、そちらさま、おたくさま
・自分の会社…弊社、わたくしども
・あっち、そっち、こっち…あちら、こちら、そちら
・ちょっと、少し…少々
言葉を丁寧にしようと思って、必要以上に「お」や「ご」をつけると、かえって耳障りで下品な印象を与えることもあります。
まず自分自身や身内のことに、「お」はつけません。当然のように使われている「お受験」や「お迎え」も実は間違い。
ただし、自分が行うことでも、誰かのためにその行為をする際は「お」をつけます。例えば、「お客様、説明します」では不十分ですよね。説明するのは自分ですが、お客様のためにしている行為なので「お客様、ご説明致します」が正解。なお、外来語にも「お」はつけませんので、ご注意を。
★「お」や「ご」をつける場合
(1)相手の行為や所有物…ご訪問、お洋服、ご依頼
(2)自分の行為や物が相手に及ぶもの…お願いする、お礼を言う、お返事する
(3)慣例的なもの…ご飯、ごちそう、おじぎ、ご苦労さま
一見難しそうな敬語。でも慣れてくれば簡単に使いこなせます。上記を踏まえた上で、下記の質問で、AとBから正しい「敬語」を選んで答えてみてくださいね。