液晶のタッチパネル付き。スイッチを入れると、「幼児やペットのいる部屋で掃除をしないでください」、「ストーブや置きタバコの火を消してください」などの確認メッセージが表示される。
 初期設定はありますが、実際に動かすときには、ほとんどスイッチひとつでOK。液晶パネルには、運転前に確認しなければならないことが、連続して表示されます。「全自動」がお得意なメーカーが作ったためか、メチャクチャ簡単です。
 
簡単。しかし、確認メッセージを「うるさい」と感じる人がいるかも。
小さな車輪(キャスター)に取り付けられた角度センサーが、自分の進む方向を検知。カーペットの上で方向が変わることがない。
 ノズルは、畳、フローリング、じゅうたんの掃除に対応するもので、デモンストレーションを見る限り、フローリングの床にカーペットが敷いてあっても、毛足の長いもの(約2cm以上のもの)でなければ大丈夫。大きめの車輪を使っているためか、カーペットの段差を乗り越え、掃除します。カーペットのフチやカーペットの上を動くと方向が変わりやすいのですが、車輪に取り付けられた角度センサーで方向を正確に読みとるため、あらぬ方向へ向かうこともありません。
たいていの材質の床は大丈夫。この点では、トリロバイトと一緒。大きな段差は乗り越えられませんが、薄手のカーペットならば問題なし。
 特に気をつけているのが安全面への配慮。昨年、開発している人に会ったときには「目の前にあるものが、物体なのか生き物なのか判別できないのが課題」と言っていましたから、まだ改良の余地はあるのでしょう。しかし、現段階でも、階段などの大きな段差があると止まってUターンし、スイッチが入ったファンヒーターがあれば50cm手前で戻ってきます。また、重量センサやスリップセンサなどにより、外からの力を検知した場合は停止するように設計されているので、通常の使用では、まず問題ないでしょう。
 ただ、小さな子供などには注意が必要かもしれません。ペットの行動も予想がつきません。スイッチを入れたときに表示される、「幼児やペットのいる部屋で掃除をしないでください」、「ストーブや置きタバコの火を消してください」といった確認メッセージに従ったほうがいいのは確かです。
段差や熱源を避けるメカニズムが組み込まれているため、比較的安心して使える。このへんの配慮はさすが。しかし、子供やペットの行動までは予想できない。
外からの力を検知はするが、幼児やペットのいる部屋で使わないほうがいいのは、トリロバイトと一緒です。
 出しっぱなしにしておかないと気軽に使えないのがお掃除ロボット。それなりに場所はとりますが、ジャマになるほどではないでしょう。実際に見ると意外にかわいいです。モニターのひとりは、モニター期間が終わったとき、「返したくない」と言ったとか。窓際10cmの掃除ができなくても、けなげに働く姿に愛着がわいてしまう…お掃除ロボットって、そういう存在なのかもしれません。
家具をよけたり、ゴミの量に応じてスピードを調節したり、青いランプがピコピコ光ったりと、動きはなかなかユーモラス。動いている姿を見ると、ペット感覚で置いておきたくなります。
動いているのを見ると、欲しくなるかも。もっとも、1ルームマンションなどではジャマになるだけ?
 複数のプロセッサ、50ものセンサーを搭載した本格的なお掃除ロボットなので、仮に50万円程度で売ったとしても、利益をあげるのは厳しいとか。でも、掃除機として見たら、50万円でも高い! せめてトリロバイトと同じ20万円台で出してくれたら、と思わないでもないのですが、そうなると機能が落ちる可能性もあります。企業努力で、なんとか機能を落とさず(上げて)もっと安くしてほしい…ここは松下電器に期待するしかありません。頑張って!
お金持ちの新しい物好きの方へ…。登場したらぜひ買ってください。みなさまの勇気ある行動が、お掃除ロボットの機能向上と価格低下をうながすと思います。
松下電器
ホームアプライアンス社
今村高さん
 期待の大きい松下電器のお掃除ロボット。松下電器ホームアプライアンス社でお掃除ロボットの広報を担当する今村高さんに、お掃除ロボットの課題や、価格、登場予定時期などについて聞いてみました。
 このお掃除ロボットは、「おもちゃではダメ、まじめに作ろう」という意気込みで開発しました。カメラをつけて携帯電話と連動させ、家の中をモニターできるようにしよう、などという新しいアイデアも出ています。
 すでにかなりのレベルに達していることは確かですが、まだ課題もあります。たとえば、窓際10cmのゴミが吸い込めないこと。これは、モニターテストでも強く改善を要望されており、現段階では最大の問題と言えます。ノズルの形状や動き方の工夫などで、改善しなければならないでしょう。
将来はゆとりある暮らし作りに貢献するロボットが完成するはず…。
 また、部屋の状態は千差万別ですから、たとえテストで問題がないと思っても、実際の使用状態では何が起きるかわかりません。十分にテストはしていますが、ひょっとしたら、掃除の途中で狭い場所ではさまって身動きできなくなるかもしれない。人間が途中で手助けしなければいけないことが起きるのかどうか、起きるとしたら何なのか、調べないといけません。
 価格も問題です。まさか100万円にするわけにもいきません。しかし、現段階では、赤字覚悟で出しても50万円くらいにはなってしまうでしょう。
 昨年、発表した時点では「2、3年後の実用化を目指す」と言っていましたが、まだ発売時期は未定です。