Vol.59
「藍」の器で涼やかな食卓を演出
(2002年8月6日)
ほっと気持ちをなごませてくれる染め付けの藍は、日本人なら誰もが親しみを持つ色だと思います。特に、夏のインテリアに藍色があれば、水のように涼しげな時間が流れそう。自分が好きな藍の色や柄に出合えたら、ぜひ、暮らしの中で楽しんでみましょう。
写真1 伝統的なものがどんどん失われていく現代、家庭にこうした日本の文化を残すことも大切なことですね。
写真2 同じ藍色でも色の濃淡や文様の違いで、楽しみ方もさまざま。
染め付けは藍色の模様が描かれてある器のこと。古伊万理などの骨董でもわかるように、昔から藍の染め付けは長く深く愛されています。食べ物を盛るのにふさわしい清潔感と、どんな料理でもおいしそうに見せる力を秘めているからでしょう。そんな染め付けの器は、普段使いはもちろん、おもてなしにも大活躍します。身近かで使いこなして、食器の楽しみを広げましょう。
写真1は、すべて染め付けの器でコーディネートしたテーブルです。違う柄がたくさん並んでもうるさくなく、華やかな印象さえ受けます。こうした器だと和食を盛り付けるのが最適と思うでしょうが、実はイタリアン、中華、エスニックなど、どんなタイプも引き受けてくれます。おもてなしのセッティングにしたら、お客様はきっと喜んでくれるはずです。
写真2は花器やコンポートにもなる鉢ものです。それ自体が美しいだけでなく、盛ったものをより美しく見せてくれます。花を生けたり、洗面所に置いて小さなソープを入れたり、また、そのままの状態を玄関に飾るなど、さまざまな使い方ができます。写真3の柄はみじん唐草と呼ばれるもの。細かい塵のような唐草文様が女性的でやさしさがあります。向付という小ぶりの器のため、そば猪口のように使うのも手ですが、こうしてコーヒーや紅茶を入れても素敵。ひと味違うコーヒータイムになりますね。そば猪口を同じようにして使ってもいいですね。
藍はなじみやすく、気持ちをリラックスさせてくれる色。洋風の家やインテリアの中にあると、かえってモダンで粋に移ります。この夏は、そんな藍の魅力にぜひ触れてみてください。
写真3 朱の入った黒の茶托が味わいを増す演出ですね。
写真4 染め付けの藍のグラデーションは、食器棚に置いても美しいのです。
写真5 素朴なガラス瓶を透かすようにした小さな花あしらい。藍染めの布もさわやかな食卓に似合います。
撮影/下村誠、貝塚隆、安井進
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