30 古民家再生・温泉旅館『はづ木』に学ぶ、光の陰影マジック(2004/3/30)

のれん越しの明るさと、中の明るさのメリハリが気持ちよかったです。
こげ茶色と藍色の相性は本当にすばらしかった。控えめな和風の野花も素敵です。
少し低めの天井も、圧迫感ではなく、囲まれる安心感がありました。ベットルームならではのことかもしれませんね。
規則正しいデザインも「和」の魅力。視線もさえぎってくれて機能的にもGOOD。


 先日、古い民家を移築してきた『はづ木』という温泉旅館に泊まったので、そこでの素敵なインテリアをご紹介します。長い間、磨きこまれたのであろう、いい感じにつやの出ているこげ茶色の柱や建具、それによく合う藍染めの布もの、所々に飾られたお花や陶器。主張しすぎず楚々とした全体のバランス、統一感はとても気持ちのよいものでした。

 ものすごくスタイリッシュでかっこイイものも緊張感があって大好きですし、かわいいものや女性らしいエレガントなものもいいなぁと思います。それぞれのよさがあって、作り手の思いやポリシーが感じられる完成度の高い物に、私はいつも心惹かれるのですが、この温泉旅館の「ホッと落ち着く、安心感がある気持ちよさ」は、日本的な美しさなのかもしれないなぁ・・・と感じました。

 例外なく私もそうなのですが、みなさん、自分の住む家を考える時、採光性をすごく重要視するのではないでしょうか? 実際、部屋に日の光が入るかどうかは、とても重要ですから。だけど、今回、改めて感じた事のひとつは、ちょっと暗めの、ほの明るい程度の光の雰囲気も良いもんだなぁということです。なんだか安心する感じ。日本の独特の良さのような気がしました。

 そういえば・・・昔の日本の家屋は、建具を取り払うと続きの間になっていて、風通しがとてもよかったはず。また、軒下や庇の存在のおかげで夏のジリジリとした太陽の光も部屋の中では和らいだことでしょう。それが湿度の高い日本の風土にも合っていて、とても気持ちよくホッとできたのでは?と思います。(だからといって、我が家をそうしよう。というのとはちょっと違うのですが・・・)

 このような事をぼんやりと考えながら、宿での時間を過ごして考えていたのが「光の陰影、部屋の中の陰影について」です。ただ明るい、ただ暗いではなく、やはり部屋の中には光の陰影があってこそ美しいと思いました。間接照明などでメリハリを付けたり、時間帯によって入り方の違う日に光をうまく生かしたり。今後のインテリアにうまく取り入れたい課題です。

 訪れた旅館は・・
 愛知県の湯谷温泉『はづ木』TEL:0536-32-1213

ウェルカムティーは中国風のカップで。全てが、ガチガチの和風ではないところも好き。


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