トイレットペーパーは、木のお皿に載せてあるだけ。じゃまになるので、ペーパーホルダーをつけませんでした。飾ってあるキャンドルも、白の統一性を失わないよう、ちいさいものを選択。小さなコーナーの使い方まで工夫されています。
ここはホテルのバスルームとトイレ? と思わせる真っ白に統一された空間。このガラス張りのバスルームが、狭い空間を広く感じさせてくれる秘訣なのです。置くものも必要最低限にすること。コップやゴミ箱なども、シンプルなものを選ぶと、じゃまになりません。バスルームは大きな窓で囲まれていて、眺めは最高!
木の周りに、お気に入りの沖縄の壺や、素焼きの鉢に入った植物をおくことで、ちょっとしたおしゃれな一角が演出できます。素焼きのものは、自然の緑色にうまく溶け込むので庭のデザインには便利なアイテムです。
家の表札も、自然の木を利用してつくったもの。年が経つにつれて味がでてくる立派な表札です。お花を飾ることで、華やかさが加わり、自然との一体感を感じることができます。道を通る人が、ちょっと寄りたくなってしまうような、温かみのある表札ですよね。
景観をたくさん部屋の中に取り入れるために、窓枠も目立たないようにしました。また、留守にしがちなので、メンテナンスが楽なようにシンプルな形に仕上げました。窓を開けるとテラスとリビングがつながり、軽井沢のパノラマビューが目の前に広がります。
とよださんは、週末になるとこちらの軽井沢の家で生活をしています。「都内近郊で狭い家を買って、通勤は2時間近く、いつも慌しく過ごす…」という日本の都会人にありがちな生き方に疑問を持ったとよださんが出した結論。それは「同じお金をかけるなら、都内は仕事をする場所とわりきって狭い部屋で暮らし、プライベートな時間は、自然がたくさんある場所で過ごそう」という考え方。そして、実際に軽井沢という地に別宅を建てたのです。
家のデザインも、家具のデザインもすべて自分で手がけました。自然の光をたくさん取り込むために、窓を全面に大きくとり、天井を高くしました。また、テラスとの境目をなくし、内と外の空間のつながりにこだわったのです。
家具などは、ただ気に入ったものをインテリアショップで買うだけではなく、自分でデザインしたものを大工さんに作ってもらうことでコストを削減。といっても、高価で立派なタンスをオーダーしたわけではありません。また、キッチンはシステムキッチンではなく、無印良品などの市販の収納ケースがぴったり入る大きさの戸棚を大工さんに作ってもらうなど、実用性もしっかり考慮しました。
とくに、こだわったのが、暖炉の石積み。火をつけて暖を取るだけでなく、照明にも使います。これがまさに手作りの「自然との共存ができる家」の象徴なのです。決して、大きくてゴージャスな家である必要はありません。自分が落ち着ける空間が持てる家に住むことに、意味があるのではないでしょうか。
(写真左)入ったらすぐリビングになっている玄関。無駄なスペースをなくすように、あえて玄関ホールを作りませんでした。網戸がかかっているけど、アルミサッシではなく、木の枠を使っているので絵の額縁のように見えます。木の向こうはすぐに道路。(写真右)外から見た玄関。この1本の木が、道と家をさえぎっています。
『とよだ みきのガーデン&アーキテクチャーデザイン』
(とよだ みき)
好評発売中/講談社/定価3000円(税別)
とよださんが今まで景観デザイナーとして手がけてきた家や、本人の自宅を紹介した本が出版されました。自然を取り込んだ建築デザインや、最新のガーデンデザインのすべてを、豊富な写真と詳細な図面で紹介しています。デザインの勉強になるだけでなく、ちょっとした家作りの参考になりますので、ぜひ一度読んでみてください。
またこの本の他に、『ガーデンデザインの本』『スモールガーデンの本』『ガーデンデザイン・レッスン』(すべて講談社)や、ビデオ『デジタルメディアラボ』『とよだみきのニュースタイルガーデン(全3巻)』なども発売中です。庭のデザインに興味がある人はぜひコチラも参考にしてみてはいかがでしょうか?
また、Web上でも、作品を見ることができます。ホームページのアドレスは、
http://www.c-channel.com/c00424/
。刺激的で意欲的なクリエイターのためのインターナショナルネットワークサイト「クリエーターズ チャンネル」の中に登録されています。とよださん本人のホームページは、現在製作中です。
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